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■年に1,2回、北海道に住んで居ることが嫌になる事がある。
雪は降らないに越したことはないし、寒くない方が良いが、昨日はそんなレベルを遙かに逸した、凄まじい大荒れだった。
家を11時半に出て、いつも11時54分の電車に乗るのだが、それを些か早めにして電車に乗る。
電車が出発しない。
幾等待っても出発しない。
漸く出たと思えば、停止信号が出たと言い、隣の駅に行く前に止まる。結局、次の駅に着いたのは乗ってから30分の後だった。いつもならば目的地に着いている時間である。
その後もなかなか出発せず、止まったり進んだりを繰り返し、目的地に着いたのは15時15分前後。
13時開始の用事だったので、大遅刻は既に確定である。
しかし、真の地獄は此処からであった。
駅から約30分歩かなければ目的地には到着しないのだが、外は想像を絶する猛吹雪。
視界が吹雪で閉ざされ、顔の皮膚が凍りつきそうなほど硬直し、吹雪が叩きつけられる度に猛烈に痛むのだ。
ところがそれだけではない。
道がないのだ。
道がない、という表現は要領を得ないが、簡単に言ってしまえば、強風により雪が万偏無く慣らされ、道全てが膝まで埋まるほどの雪に覆われているのだ。
歩ける訳がない。
が、何時間も電車に余計に揺られた上に、此処で帰るにも帰れない。既に面白可笑しくなってしまっているので、仕方無く膝まで雪に浸かりながら進む。
しかし、膝まで雪に浸かって前に進むのは、考えるよりも余程重労働である。
最初は膝までだった雪も、終いには腰までになり、どっぷりと雪に腰まで浸かり、最後には四つんばいに近い状態で前に進んだ。
その上、風も容赦なく強い。立って歩いているのに、前に進めないほどの強風なのである。
結局、30分の道を50分近くかけて漸く目的地にたどり着くが、暖房が効いていないため、雪でずぶ濡れになった下半身は最後まで乾くことはなかった。
つくづく、北海道に住んでいるのが嫌になった一日だった。 |
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